・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「どんな絵本がよい絵本ですか?」とよく訪ねられます。
そんな時は迷わず「それは人それぞれ、お答えできません」
と言いたい。ナンセンスな質問だと思います。
でも考えるのです。今の私に響く本は「そっけないこと、
こびていないこと、楽しんで作られていること、読み終わ
ったあと心に残ること、20年先も本棚にちゃんとあること
希望が描かれていること」このうちのどれかがちゃんとそこ
にあれば、きっと私は好きなんだと思います。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
『みんながおしえてくれました』五味太郎 絵本館 1155円
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
私たちは決して一人で大きくなんて、なれっこないのだなと、
かっこいいはしりかたや、おなかのひえないおひるねのしかたや、
よるのことなんかを、いろんなものや人におしえてもらってるん
だなと、この本を読むとおなかでストンと納得してしまいます。
そして、考えたり、覚えたりして大きくなっていくんだなあ。
自分もそうであったように、小さい人たちは、みんなちゃんと
大きくなっていけるんだなと、希望が見えるのです。
五味さんはひねくれてて、かっこよく、イカスオトナです。
そして底抜けにやさしい。