・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「雨の日はゆううつ」とか、「雨に濡れるのがいや」だとか、
いつから、そう思うようになったのでしょうか。
「雨が降りだすときのにおい」とか「雨がぱらぱらと葉っぱをたたく音」
だとか、雨にまつわるさまざまなことで、好きなことを考えていれば、
きっとうれしくなるはず。
どのみち、一日降りつづけるのなら、楽しいほうがいいに決まってます。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
『雨、あめ』 ピーター・スピアー作 評論社 1470円
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
庭で姉弟があそんでいると、突然の雨。
そこでふたりは、レインコートを着て、長靴をはき、大きなかさをさして、また、おもてに出て行きます。
雨の音を、その冷たさを、くもの巣に光る雨粒を、すみずみまで遊びつくす2人。大人がみていたら、「あーあー」と言ってしまいそうになるくらい、びしょぬれです。
でもへっちゃら。家に帰って、お風呂からあがると、あたたかい飲み物とおやつ。そしてお母さんがまっていてくれるから。
文字がないだけに、絵からあふれる言葉を存分に楽しめる、雨の日を描いた名作。