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メリーゴーランド京都店より・・・本を読む日々

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うさこちゃんとうみ

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 今日一日、引き続き夏を惜しみましょう。
ついに、8月31日です。明日から9月です。
 今年は海に行きませんでしたし、花火もしなかった。
浴衣も着なかったし、盆踊りも踊りませんでした。 
 昨日、「もう夏が終わってしまうなあ」と私が言うと、
友人が「そう、夏ざまあみろやわ」と言ったのです。
 彼女は夏が大嫌いで、夏なんてこなくていいと思って
いると言うのです。
 衝撃的。
夏は誰にでも、大歓迎されるものだと思い込んでいた私でした。

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 『うさこちゃんとうみ』 ディック・ブルーナ作 石井桃子訳 福音館書店 630円
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 あるひ、おとうさんのふわふわさんが
「きょうはうみにいくんだよ。いきたいひとだあれ」と言いました。
「あたし あたしがいくわ」とうさこちゃんはいいました。
 この会話がたまらなく好きです。ちいさな確認。
家族でも、仲のいい人同士でも、ちいさな確認って大事でしょう?
 この一言の会話だけで、気分はとっても盛り上がるし、つれていってもらうんじゃなくて、「行く」のスイッチが入る気がするのです。
 「もう帰ろう」というお父さんに「あたしまだくたびれない、もっともっといましょうよ」といいながら、帰り道眠ってしまうところも微笑ましい。
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by merry-kyoto | 2008-08-31 11:53

なつのいちにち

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 あっという間に8月も明日で終わり。どうして夏の日々はこうも早く
過ぎて行ってしまうのでしょう。
 でも夏を感じるのは7月と8月だとすると、あとの10ヶ月は夏では
ないのだから、短くてあたりまえ。
 待ちわびて、惜しんでなんだか真ん中が抜けているような気がしますが、
今は夏野菜づくしのご飯を作って、すいかを食べて、蚊取り線香つけて、
「まだ夏やもん」とひとりごちるのです。

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『なつのいちにち』 はたこうしろう 偕成社 1050円
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 夏の蒸しかえるような暑い日、ひとりきりの昼下がり、せみの声。この本を開けば、子どものころの「なつのひ」がよみがえります。
 クワガタに出会うまでの展開が最高。扉の絵も、大きな夏に包まれた、ちっぽけな自分を思い出します。
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by merry-kyoto | 2008-08-30 12:32

さかな

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 友人たちと夕飯を食べていたときのこと、8月も20日を過ぎると小学生の頃は、
過ぎ行く夏を惜しむまもなく、まだ手のつけていない宿題を目の前に、呆然として
いたなあという話で盛り上がりました。
 「大人ってええなぁ、宿題ないし、でもちょっとものたりやんなぁ」と言って
いると、自由研究の定番の水族館(箱を水槽にみたてて、魚やらたこやらを糸で
つるす例の工作)を作ろうと言う事になりました。
 材料をかき集めて、なんとか形になった水族館。なかなかの力作が完成しましたよ。

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 『さかな』 ブライアン・ワイルドスミス作 わたなべしげお訳
        らくだ出版 1428円
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 潔く魚を描ききった絵本。
躍動感あふれる魚たちに出会えます。
 らくだ出版から出ているブライアン・ワイルドスミスのシリーズはどれも大好き。
 ただ絵を眺める楽しさを再発見できるシリーズです。
 
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by merry-kyoto | 2008-08-26 15:50

ぼくの町にくじらがきた

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 子どもの頃に暮らした町には運河があり、幼稚園に行くのも、
友達の家に遊びにいくのも、橋を渡っていきました。
 一人で橋を渡っているとき、なぜか手にもっているものを全部
水の中に放り投げてしまいたくなるのです。
 それはおこずかいの50円玉だったり、リカちゃん人形だったり、
私の大切なものたちなのに・・・。
 あの頃の歩くと自分の足音が響く橋は今ではないけれど、あの
むずむずした自分ではどうしようもない感覚は、いまでもわたしの
どこかにくすぶっていると思います。

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『ぼくの町にくじらがきた』 ヤング文 バーンスタイン写真 偕成社 1260円
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 「生きているかぎり、絶対にに忘れない出来事」がありますか?
 いつもの学校へ通う海岸の道、ぼくは海岸に打ち上げられた巨大なくじらを発見します。
 くじらはスースーと呼吸の音をさせ、目は動き、からだは銀色に輝いていました。
 沿岸警備隊や学者たちがやってきて、静かだった町は大騒ぎになります。
 大人たちの騒ぎとは、うらはらに少年はじっとくじらを見つめ続けます。
 死にゆく生き物と、その圧倒的な存在感を受け止める少年。
 3日間の情感豊かな記録。
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by merry-kyoto | 2008-08-24 12:41

動物を描いた、語った。

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 8月19日と20日、あべ弘士さんがメリーゴーランドに来てくださいました。
子どもたちと動物を描くワークショップをしたり、スライドトークや、ひげのおっさん
(メリーゴーランド店主の増田)のブックトークがあったりと、にぎやかな2日間でした。
 メリーゴーランドのお隣のギャラリーギャラリーさんが夏休みのため、いつも展覧会
をしているスペースをお借りしてのイベントでした。
 小さな空間ならではの、ちょっぴり贅沢なひととき。お越しくださった皆さん、あべさん
ありがとうございました。
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by merry-kyoto | 2008-08-23 13:16

金曜日の砂糖ちゃん

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 友人が店にやってきて、「私におすすめの本、えらんで」といいました。
彼女はときどき、そう言って店に来てくれます。
 私は彼女が好きなので、彼女が喜んでくれそうな、とっておきを何冊か選びます。
彼女は「この前の本、すごく気に入った」と言ったりして、ますます私をうれしく
させます。
 贈り物ももちろんですが、目の前の人に選ぶのもとてもわくわくするものです。
 誰かに本を選んでいるとき、本屋の喜びを感じます。

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『金曜日の砂糖ちゃん』 酒井駒子 偕成社 1260円
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 酒井駒子さんの紡ぎだすお話3篇。

 甘い花の香りのするはちみつ、ひとさじ。
 夜に冷やされたペーソス、ひとさじ。

 さあ、召し上がれ。
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by merry-kyoto | 2008-08-17 15:48

風邪の効用

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 久しぶりに、38度近い熱が3日にわたって出ました。私は平熱が低いのでこれは
革命的えらさ。うまい具合に定休日をはさんでの発熱でした。
 病院嫌いですが、店を一人で回している以上、そんなこと言っていてはあかんの
ではないか!と思いつつ、好きなお医者さんもいないし、飲みたい薬もないし、
寝て治しました。
 そんな発熱も終盤にさしかかったころ、この本を手にとったのです・・・。
これは、家の本棚に常備しておいて、「風邪かも」と思った時が読み時ですよ。

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『風邪の効用』 野口晴哉 ちくま文庫 630円
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 風邪ほど、ポピュラーな病気もないのではないでしょうか? 
たいていの人が、お医者にいかずとも、自己判断で「風邪ひいた」と言うでしょう?
 私の名医は「自分でわかっとんのやったら、こやんでよろしい」とよく言いました。
 「風邪は治すべきものではない、経過するものである」と本書にはあります。また「自然な経過を乱しさえしなければ、風邪をひいた後は、あたかも蛇が脱皮するように、新鮮な体になる」と言うのです!
 どうです? 悪くないでしょう? 
 そうです、やっぱり病は気からなのです。 
 
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by merry-kyoto | 2008-08-16 15:49

あたごの浦

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 「おっちゃくい」「ぶっちゃける」「かんぴんたん」
なんのことだかわかりますか? 
わからないなりに、どんなことを指すのか想像できますか?
 三重県に暮らしたことのある人なら、「これに代わる言葉は、世界中捜したって
ないにきまっとる!」と思うはず。
 例えばこんな具合に使います。
 「あんた、そんなにかんぴんたんのもんばっかり集めてきて、ぶっちゃけたら
どうすんの、もーおっちゃくなあ。」

 ね、方言ってすばらしい。

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『あたごの浦』 脇和子・脇明子再話 大道あや画 福音館書店 780円
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 あるお月さんのきれいな晩のこと、おおきなおたこが月の光にうかれて、浜へあがってきました。
 するとそこへ鯛がやってきて、魚たちを集めて、演芸会をすることになります。
 さてさて、海の生き物の演芸会、どうなりますことやら。

さぬきに伝わる昔話。気持ちがほぐれる言い回しに、方言のもつ魔法を改めて感じます。
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by merry-kyoto | 2008-08-12 12:16

がいこつ

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 俊太郎さんのほった落とし穴なら、はまってもきっと笑ってしまうでしょう。
道を歩いていて、角をまがるとひょっこりそこにいるような。
とっても仲良くおしゃべりしていたのに、「じゃ」と言って突然帰ってしまうような。
 そっけなく、それでいてチャーミングなところが結構好きです。

 そして和田さんとのコンビは、最高にしっくりときていて、どの作品もすばらしい。

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『がいこつ』 谷川俊太郎・詩 和田誠・絵 教育画劇 1365円
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 「ぼくはしんだらがいこつになりたい」
いきなりそうきますか
 「がいこつになってようこちゃんとあそびたい」
とってもすきなんですね
 「がいこつになってもむかしのことはわすれない」
ふむふむ
 「ぼくはようこちゃんにがいこつのきもちをおしえる」
 「いきているときにはわからなかったきもちをおしえる」
じーんときます。

 
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by merry-kyoto | 2008-08-11 18:42

たこのななちゃん

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 子どものころ、「ひょっとして、家に帰ったらケーキがあるかも」から始まり、
「もしかしたら、小鳥が部屋の窓から飛び込んできて、うちに住み着いたりして」
とか、「もしかしたら、わたしは砂漠の国のお姫様で、いつかお迎えが来るのでは
なかろうか(単に暑いのが平気やから)」など、ありもしない空想に、遊ぶことば
かりしていたように思います。
 そんな小学生のころの私が読んだら、うらやましくって仕方のなかったであろう、
お話に出会いました。

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『たこのななちゃん』 なかがわちひろ作 徳間書店 1575円
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 ある日、かなこの家に足を1本なくした、子だこのななちゃんがやってきました。
ふたりは、すぐに仲良くなって、ななちゃんは学校にも一緒に通うことになり、みんなの人気者になります。
 かなこは、ななちゃんと一緒の毎日が、楽しくて仕方ありません。
でも近頃ななちゃんはなんだか元気がないのです・・・。
 楽しくて、ちょっぴりせつないひと夏の忘れられない物語。
 
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by merry-kyoto | 2008-08-10 18:36