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おちびさんが生まれたてのころ、泣いているのに涙がでて
いないなあと思っていました。
ところがある日、小さな目に涙をいっぱいためていたのです。
その涙がこぼれてほおをつたったとき、「もったいない!」
と思わずペロリとなめていました。
なみだはやっぱりすこし塩からい味がしました。
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『これは なみだ?』 栗林慧写真 長新太文 福音館書店 945円
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ひとしずくの水。
「これはなみだ?」
そのひとしずくにありが1匹また1匹と集まってきます。
そこに流れる小さな時間。
誰も気づかない間に、きっとあちこちで起こっている出来事。
この本を開けば、そっとのぞいくことができますよ。
文も、写真も、装丁も全てが美しい。極上の1冊。