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メリーゴーランド京都店より・・・本を読む日々

junzizi.exblog.jp

花豆の煮えるまで

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  私の暮らすところは、昔からの小さなお店が今も、
並んでいます。お茶屋さん、金物屋さん、お豆腐屋さん。
 中でも私がよく行くのは、豆やお砂糖を売っているお店です。
店先にはいろんな豆が並んでいて、わくわくします。
 豆を一晩水にひたして、ぷっくりふくらんだら、ゆっくり
時間をかけて、煮ていきます。
 家中に豆を煮るにおいがひろがると、とてもおだやかな気分に
なるのです。

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『花豆の煮えるまで』 安房直子作 味戸ケイコ絵 偕成社 1260円
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 小夜は山の娘。風にのって山をかけめぐったり、鬼の子と遊んだりします。小夜の母さんは、やまんばなのです。
 ある晩のこと、おばあさんが花豆を煮ていると、小夜が母さんのことを、たずねます。「父さんが、母さんと出合ったときのいきさつなら、話してやってもいいが、長い話になるぞ。」小夜はうなずいて、「豆が煮えるまでゆっくりきくよ」と言い、ぺたんと板の間に座ります。
 目に見えないものの気配を、暮らしのすぐそばにいつも感じていたころのお話。
 言葉ををこころから信頼し、言葉に愛された作者が、ていねいに紡ぐ世界は、大切に読み継いでいきたい宝物です。
by merry-kyoto | 2008-04-11 18:46
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