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子どものころ、「ひょっとして、家に帰ったらケーキがあるかも」から始まり、
「もしかしたら、小鳥が部屋の窓から飛び込んできて、うちに住み着いたりして」
とか、「もしかしたら、わたしは砂漠の国のお姫様で、いつかお迎えが来るのでは
なかろうか(単に暑いのが平気やから)」など、ありもしない空想に、遊ぶことば
かりしていたように思います。
そんな小学生のころの私が読んだら、うらやましくって仕方のなかったであろう、
お話に出会いました。
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『たこのななちゃん』 なかがわちひろ作 徳間書店 1575円
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ある日、かなこの家に足を1本なくした、子だこのななちゃんがやってきました。
ふたりは、すぐに仲良くなって、ななちゃんは学校にも一緒に通うことになり、みんなの人気者になります。
かなこは、ななちゃんと一緒の毎日が、楽しくて仕方ありません。
でも近頃ななちゃんはなんだか元気がないのです・・・。
楽しくて、ちょっぴりせつないひと夏の忘れられない物語。