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メリーゴーランド京都店より・・・本を読む日々

junzizi.exblog.jp

とっときのとっかえっこ

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 その人が店にみえると、部屋の照明が20ワットくらい明るくなるかんじで、
それは雲の間から、おひさまがのぞいたときのような明るさで、その人は本棚
をすみからすみまでていねいに見てくれて、「いい本そろえてますね」とか
「ああ、また買いすぎちゃう」といっては、選んだ本をカウンターに積んでい
くのです。
 そしていつも果物やら、お惣菜やらを「たくさん食べなきゃだめよ」と言っ
て差し入れてくれます。ありがたい。
 ある時、わたしの敬愛する木葉井悦子さんの本をごっそり買ってくれ、
帰り道「うれしくて、うれしくて電車で読んでたら、隣の人が見たそうにして
るのがおかしかったのよねー。」と言っていたのが忘れられません。
 にこにこして、たくさんしゃべって、「じゃーまたね」と言って帰っていく
とその日一日、ほくほくとうれしい気分でいられるのです。

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『とっときのとっかえっこ』 サリー・ウィットマン文 カレン・ガンダーシーマ絵 谷川俊太郎訳
                 童話館出版 1365円
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 この本は、とてもとても大切なことをそっと教えてくれます。例えば血のつながり、例えば友情、例えば年を取ること。そして寄り添うってどういうことか。
 私たちは一人では何もできない赤ちゃんで生まれて、そして大きくなって、そして年を重ね、体はどんどん不自由になっていきます。
 そのあたりまえのことを素敵に描いてある本って、そうそうないと思います。
「何かとっておきをおすすめして」と彼女に言われて出した、わたしの「とっとき」です。
by merry-kyoto | 2009-02-25 17:04
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